新聞を読もう!Let's read

新聞を読む理由は?

  • グラフ

  • 新聞を読んでいる理由として最も多かったのは「世の中の動きが知りたいから」でした。
    「テレビ欄が見たいから」「生活に役立つ情報があるから」などが続いています。

    資料:日本新聞協会広告委員会「2015年全国メディア接触・評価調査」

    エクセルデータ

    詳しくはこちら

新聞を読むメリット

「仕事で成長を感じる」人が 1.2 倍
新聞での学び、実務で生かす

仕事での成長は、時にモチベーションややりがいにつながる。
いまいち自分の伸びを感じられない。そんな人にこそ伝えたい調査結果が出た。
新聞購読者の 44.6%が「仕事で成長を感じる」と回答。非購読者は 37.2%にとどまり、7.4 ポイントの差がついた。
新聞には、様々な苦難や失敗を乗り越えた、人生の先輩も掲載される。
その逸話に学び、仕事に生かすことで、成長につなげられる人もいるのかもしれない。出会う人の数だけ成長できるとも言われる。それなら、職場に加えて、新聞の中にいるたくさんのメンターに出会ってみるのも一案だ。

【出典】
新聞科学研究所。2020年12月、全国ネット調査。
新聞購読者/非購読者における調査(N=2884)
※本調査では定期購読だけでなくコンビニや売店など店頭での購入も購読と定義する。

詳しくはこちら

新聞を読む子どもの学力が高いのは、なぜ?

新聞を読む中学生は72.5%、読まない中学生は63.3%。
何の数字かというと、2017年の全国学力テスト・数学Aの正答率です。
国語Aではそれぞれ82.4%、76.6%でした。どちらも新聞を読んでいる生徒の方が、正答率が高いという調査結果が出ました。
中学生だけでなく、小学生でも同様の結果が出ています。なぜこんな差が生まれるのでしょうか。

文部科学省実施の学力調査と生活習慣などを尋ねたアンケート結果を分析したところ、新聞閲読習慣と学力との間に相関関係があることが分かりました。
新聞で培った言語力が問題文の理解に役立つだけでなく、社会への興味を育む上で新聞活用が大きな力を持ちます。
地域や社会の出来事への関心の高い生徒は正答率が高い、という結果も出ています。この分析結果は新聞活用を盛り込んだ新学習指導要領を推進する根拠となりました。

ここでは、日本新聞協会NIEコーディネーターで、元小学校校長の関口修司先生に話を紹介します。

関口先生
6.1。この数字、何だか分かりますか?ヒントは女子高生。
インタビュア
えっ。いや、すみません。何にも思いつきません。
関口先生
女子高生が1日にスマートフォンを使う時間です(2017年3月デジタルアーツ株式会社調べ)。1日平均6.1時間、スマホを見ているということです。
インタビュア
へええ。6.1時間ですか・・・。学校にいる時間と同じくらいですね。
関口先生
仮に6時間とすると、1年間で2190時間になります。では1015は?
インタビュア
これも時間ですか?
関口先生
そうです。小中学校の年間授業時間です。
インタビュア
スマホの半分以下ですね!! スマホ、2000時間超えですもんね!! ゆとり教育が終わって、教科書は分厚くなるし授業時間も増えたのに、スマホの使用時間の方が圧倒的に長いんですね。
関口先生
こういう状況の中で、子供たちに求められているのは、従来の読解力だけではありません。国語はこれまで、物語文の読解を重視してきました。最近は説明文を正確に読み解くことも重視されています。結果、子供たちは2種類の読解力を身につける必要が出てきました。
インタビュア
読解力に種類があるんですか。
関口先生
小説や物語は、連続型テキストと呼ばれます。連続型テキストを読むための読解力は、本を読むことで身に着きます。読書は同時に感性を豊かにしてくれる素晴らしい学習です。
一方、説明文を読むときに必要になるのが、非連続型テキストを読むための読解力です。文章だけでなく、写真や図、表、グラフなどを総合して読み解く必要があることから、総合読解力と呼ばれています。一字一句見逃せない物語文と違い、ざっくりでよいので全体を理解する必要があります。文章、写真、図、グラフなど、さまざまな要素が混ざった教材として最適なのが新聞です。
インタビュア
確かに。新聞には文章だけじゃなくて写真とかもいっぱい載ってますね。
関口先生
連続型テキスト、非連続型テキスト、どちらを読み解くにも土台には大体を読み解く力が必要です。この範囲が広ければ広いほど、正確に読み解ける範囲が広がります。土台を広げるには語彙や知識を増やす必要があるので、そのためにも新聞はふさわしい教材だと言えますね。教科書は学習段階によって内容が限られてきてしまいますから。
インタビュア
でも本当に、新聞を読んでいる子供の学力テストの正答率は高いんですか?
関口先生
NIEタイムという、週1回程度10分~20分新聞を読ませる時間をとる活動があります。(1)新聞を読んで、気になった記事や写真をひとつ切り取る (2)ノートに貼って、マーカーペンで線を引く (3)要約や感想・意見を書くという活動です。
この活動に取り組む小学校10校と全国の小学校の平均点を比較しました。国語Aでは5.9ポイント、算数Aでは6.4ポイントもNIEタイム実践校の方が平均点が高いことが分かります(2017年日本新聞協会調べ)。
この結果からも、新聞を読むと学力テストの正答率が上がると言えます。
インタビュア
効果があるのは分かりましたけど、どうやって子供に読ませればいいんですか? 新聞はボリュームもあるし、本を読みたがらない子供が進んで読むとは思えません。
関口先生
全部読む必要はありません。まずは見出しだけ読んでみようと誘ってみてください。見出しというのは新聞記事のタイトルです。「究極の要約」と呼ばれています。新聞をめくりながら見出しを斜め読みして、気になる記事を探したり、おもしろい写真を探したりする。続けているうちに記事本文を読むなど、次のステップに進めるようになります。気長に無理せず、毎日10分だけ、新聞と向き合ってみてはいかがでしょうか。

*新聞科学研究所サイトに2018年5月28日に公開された記事を転載

授業での新聞活用の評価

グラフ

学校の授業での「新聞の活用」の賛否(n=3,845)
学校の授業で新聞が活用されていることへの賛否を尋ねたところ、84.3%の人が「よいことだ」と回答しました。

資料:日本新聞協会広告委員会「2015年全国メディア接触・評価調査

詳しくはこちら

新しい教育指導要領と新聞活用や新聞作りが教科書に掲載

文部科学省が告示する教育課程の基準である学習指導要領では、各校種で「新聞」が指導すべき内容として明確に位置づけられ、多くの教科書に盛り込まれています。
見出しなどに着目して必要な情報を探しながら新聞記事を読んだり、複数の記事を読み比べて自分の考えを明確にしたりする工夫をこらした授業が行われています。
例えば、小学校国語では3、4年「B書くこと」において言語活動例として学級新聞づくりが取り上げられました。
このほか社会、総合的な学習の時間、理科、生活、家庭、道徳にも「新聞」が登場。中学校、高等学校でも指導要領解説に「新聞」が明記されています。

若年層の情報、消費に関する意識

税務調査対応
自ら新聞を購読している、新聞へのロイヤルティーが極めて高い「自主購読若年層」と、新聞に全く接触することのない「非閲読若年層」を抽出※し、それぞれの情報、消費などに関する意識を比べました。
自主購読若年層は非閲読若年層に比べて「世の中のおおまかな動きは大体把握していると思う」「自分が直接関わりのないことでも知っておきたい」と世の中の情報を幅広く見聞きし、「自分と反対の意見でもとりあえず受けとめる」「自分と異なる意見でも謙虚に耳を傾ける」など、他人の意見も尊重して受け入れる度合いが高くなっています。
※自主購読若年層:同居の親ではなく、自ら新聞購読している15~39歳の男女(単身世帯含む)
※非閲読若年層:新聞を読んでいない15〜39歳の男女

詳しくはこちら